1. 新作物導入の目的で試作を行なつているエジプトのC. esculentus L. とC. rotundus L. の個生態の比較を行なつた。2. C. rotundus L. が草丈25-30cmで非常に散生するのに対し, C. esculentus L. は草丈70-100cmで叢生し, 株状を呈する。3. C. rotundus L. のtuberはshootの葉鞘部基部が肥大したものであるのに対し, C. esculentus L. のtuberはshootの基部より細い地下茎を出し, その先端に形成される。4. C. rotundus L. のtuberは殆んど100%越冬するのに対し, C. esculentus L. では長型が10%, 丸型は2%が越冬した。5. アメリカではC. esculentus L. はC. rotundus L. と同様, 永年生の有害雑草として報告されているが, この実験の範囲内ではエジプトからの導入種には雑草から栽培種への分化がうかがわれ, 雑草化の危険性は殆んどないようである。 なおこの導入種にもtuberの長型のものと丸型のものがあり, その両者間でも個生態が若干異なつたことから, C. esculentus L. にはいろいろな型があつて, アメリカで有害雑草として報告されているC. esculentus L. は, ここで供試したC. esculentus L. とはやや異なつた型のものではないかと考えられた。