Particle Size Control of W/O Emulsion by Means of Osmotic Pressure as Driving Force.

W/OエマルションやW/O/Wエマルションに関する過去の研究で，浸透圧を駆動力に水が油相を透過する現象が報告されているが，水の輸送による水滴径の変化を定量的に把握するまでには至っていない．もし，この変化を制御することができるならば，浸透圧を調整するのみでW/Oエマルションの水滴径と水分濃度を幅広く設定できる可能性がある．本研究では，膜乳化法で調製した単分散W/Oエマルションを用い，純水添加による高浸透圧エマルションの水滴膨張実験および浸透圧と水滴径が異なるエマルションの混合実験を行い，水の油相透過に基づく水滴径変化を定量的に詳しく追跡した．これらの実験の結果，浸透圧を駆動力に水が移動するという仮定に基づいて計算した値と実験値はよく一致し，これを利用したW/Oエマルションの粒径制御が可能であることを明らかにした．