Helicobacter pylori (H. pylori)感染の表現型はB型胃炎であり,消化牲潰瘍や悪性腫瘍は感染例の一部にしか過ぎない.しかしH. pylori除菌治療により組織学的胃炎は劇的に改善し,消化性潰瘍再発は有意に抑制され, H. pylori除菌療法は上部消化管疾患の治療に不可欠であると言って良い.本稿は除菌の適応・方法・判定の3項につき現在までの変遷を軸に概観を網羅した. H. pylori除菌療法は本邦では未だに保険診療適応外ではあるが,広い分布を有する本誌読者の一助になれば幸いである.