作者
Chun-Ruang CHOU,Toshiro Suzuki,Tatsuo TSUSAKA,Ikuzo Kamoi
摘要
ニトロソアミンの食品衛生上の問題に関連して, 各種の原料生肉のNO2-およびNO3-塩類の含有量と, 畜肉加工品製造工程中におけるNO2-およびNO3脚の消長について検討を行った。その結果, 各豚肉試料中のNO2-量は0.07-0.09PPm, NO3-量は約1.60-2.30PPmの範囲であり, いずれも微量で部位間にも大きな差は認められなかった。また, 鶏肉中のNO2- (0.07PPm) およびNO3- (1.92PPm) も豚肉と同様, その含有量はきわめて少なかった。しかし, 凍結ウサギ肉ではNO2- (0.29ppm) が豚肉の約4倍, NO3- (5.54ppm) で約3倍とその含有量は豚肉, 鶏肉に比べてかなり多くなっていた。一方, 塩漬工程中では, 香辛料の添加などにより, NO2-およびNO3-ともにその含有量は増加していた。また, 乾燥, くん煙, スチームクッキングなどの工程中に発色剤無添加製品でも, NO2-およびNO3-の双方が増加することが明らかになり, その含有量はくん煙条件などの違いによりかなり変動していた。次に, ロースハム中のNO2-の分布を調べたところ, 中心部のNO2-濃度は0.28PPmであり, 外部の0.62PPmに比べ, 明らかに低くなっていた。また, ピックル液中のNO2-塩濃度 (0-500ppm) を変えた場合, その添加量が増すにしたがって, ロースハム中のNO2-の残存量も増加していったが, 製品の肉色は, NO2-濃度が50ppm以上のであれば, 良好な色調が得られることが明らかになった。