化学
动物科学
最大值
排泄
药理学
医学
生物
血浆浓度
生物化学
作者
Osamu Nagata,Eiji Takahara,Koichi TAMBO,Hideo Kato
出处
期刊:Yakubutsu dōtai
[Japanese Society for the Study of Xenobiotics]
日期:1989-01-01
卷期号:4 (1): 83-100
被引量:1
摘要
14C-HY-770あるいは非標識HY-770をマウス,ラット,イヌに単回経口,または静脈内投与し,吸収,分布,排泄について検討した.1.雄性のマウス(50mg/kg),ラッ1・(50mg/kg),イヌ(5mg/kg)に,14C-HY-770を経口投与した時の血液中放射能濃度は0.5~1.5時問で最高濃度に達し,いずれの動物種においても吸収の速いことが示された.この時のT1/2はマウス,ラット,イヌでそれぞれ2.55,2.84,3.80時間であった.雄性ラットにおいて,20~100mg/kgの範囲でCmax,AUCに用量依存的な関係が認められた.一方,雄性ラットに静脈内投与(5mg/kg)した時,1時間までは緩やかに減少し,その後,半減期2.40時間で速やかに減少した.雄性および雌性ラットの経口投与(50mg/kg)では,性差は見られなかった.雄性ラットにHY-770を20~100mg/kg経口投与後の血清中未変化体濃度は,いずれも10分で最高濃度に達したが,血液中放射能濃度よりかなり低かった,この時のT1/2は0.45~0.88時間であった.2.雄性および雌性ラットに14C-HY-770を経口投与(50mg/kg)した時,大部分の組織は0.5~1時間で最高濃度に達し,速やかな組織への分布が見られた.特に肝臓,腎臓で高い放射能が見られ,脳,脊髄へも移行することが確かめられた.各組織からの消失は速やかで,残留性は認められなかった.全身オートラジオグラフィーの結果もHY-770の良好な吸収性,組織への迅速な分布および消失を支持していた.雄性ラットにHY-770を経口投与(501ng/kg)した時の主要臓器における未変化体の濃度は,脳,脊髄を含めて各組織で血清中の未変化体濃度よりも高く,HY-770の良好な組織移行性が見られた.3.雄性のマウス(50mg/kg),ラット(50mg/kg)およびイヌ(5mg/kg)に14C-HY-770を経口投与した時,放射能は7日間で尿中に82.1~91.8%,糞中に6.9~16.1%が排泄された.雄性ラットに静脈内投与(5mg/kg)した時も,尿,糞中排泄のパターンは経口投与時と類似しており,吸収は完全であった.雌性ラットに経口投与(50mg/kg)した時の尿,糞中排泄率は雄性ラットとほぼ同様であり,性差は見られなかった.雄性ラットにおける放射能の胆汁排泄率は,24時間で23.1%であり,胆汁中放射能の約70%が再吸収され,腸肝循環が認められた.4.in vitroの蛋白結合率はラット,イヌ,ヒトでそれぞれ75.7,70.6,85.5%であった.ラット,イヌでのin vivo蛋白結合率は,0.5時間でそれぞれ31.6%および36.5%であり,時間経過とともに減少した.5.14C-HY-770を妊娠ラットに経口投与(50mg/kg)した時,胎仔中の放射能濃度は母体の血液中濃度に比べて低かった.6.14C-HY-770を哺育中のラットに経口投与(501ng/kg)した時,乳汁中の放射能濃度は血液中濃度に比べて約2倍高かった.同様にHY-770を投与した時の未変化体の乳汁中濃度は,血清中濃度に比べて約7倍高かった.
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