出处
期刊:Nippon Nōgei Kagakukaishi
[Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry]
日期:1976-01-01
卷期号:50 (11): 531-538
被引量:1
摘要
供試菌Cladosporium cladosporioides No. 9は,培養時にアミノ酸からアルコールを生成し,また,そのアルコールの酢酸エステルを生成する.そこで,供試菌の洗浄菌体を用いて, L-leucineからのisoamyl alcoholとisoamyl acetateの生成条件,とくに, isoamyl acetateの生成条件について検討した. その結果, pH 4.0,反応時間6時間, Kd=12.6×10-7mol. O2/min・ml・atmが最適で, 4日間培養菌体が最も活性があり, L-leucine 1.57μmoles/mlからisoamyl alcohol 0.70μmoles/ml, isoamyl acetate 0.45,μmoles/mlが生成された. Isoamyl alcoholの生成条件とisoamyl acetateの生成条件には,ほとんど違いはなかった.また, L-leucine-U-14Cを用いて, 14Cの挙動を検討した.反応液中の14C放射能活性の分布は, CO2に33%,菌体中に16%,中性部成分に48%,酸性部成分に3%であった.中性部成分中の14C放射能活性は, isoamyl alcoholとisoamyl acetateに50%ずつ分布していた.しかし, isoamyl acetate中の14C放射能活性は,アルコール部のみに認められた.このことから,エステルの酸部はもともと菌体中に存在していたものと,反応中にグルコースから生成されるものとが考えられた.さらに, isoamyl alcoholの放射能比活性とisoamyl acetateのアルコール部の放射能比活性がほぼ一致することから, L-leucineから生成されたisoamyl alcoholが酢酸エステル化されてisoamyl acetateになるものと推察された.