摘要
総計54人の成人型歯周炎患者の病変部歯肉および歯肉縁下プラークを検索対象として, Porphyromonas gingivalis (P. gingivalis), Treponema denticola (T denticola), Bacteroides forsythus (B. forsythus), Prevotella intermedia (P. intermedia), Actinobacillus actinomycetemcomitans (A. actinomycetemcomitans) をPolymerase Chain Reaction (PCR) 法で検出し, 臨床的パラメーターとの関連性を検討した。また, 参考として3人のフラップ手術 (FO) 前後の12部位についても, 各細菌の検出率について比較した。その結果, 各細菌 (歯肉, プラーク) の陽性率は, それぞれP. gingivalis (74.0%, 65.8%), T. denticola (88.0%, 78.9%), B. forsythus (60.0%, 42.1%), P. intermedia (36.0%, 36.8%), A. actinomycetemcomitans (16.0%, 44.7%) であった。歯肉およびプラークの両者ともGingival Index (GI), Bleeding on probing BOP) とP. gingivalisの陽性率とに有意な関連性が認められた (危険率1%, カイ2乗検定) 。なお, F O (後ではP. gingivalisおよびB. forsythusの検出率が有意に低下した (危険率5%, カイ2乗検定) 。以上の結果から歯周病関連細菌の病変部歯肉への付着, およびP. gingivalisの陽性率とGI, BOP等の臨床的パラメーターとの関連性が示された。FOはP. gingivalisおよびB. forsythus等の歯周病関連細菌を排除する上で有効であることが示唆された。